留学とはいっても、毎朝出発までの日にちを指折り数えるのは心待ちにしているからというよりはコーヒー粉とマーガリンをなんとかもたせようとしているからだったりという日常の些事がなんとも格好悪い。絶妙なタイミングで風邪をひいていた所為で色々出来たはずの一週間が妙に短かったけど、まあこういう完璧を目指しようのない場面で完璧を期するような無駄なことをしようとも思わずに済んだのでラッキーだったかもしれない。
 今日は引き続き、論文コピーの類をデータ化し、使いそうな図版をスキャンし、その合間に年金課に相談にいったり(年金とか保険の係員の辛抱強さと寛容さといったら!百万遍郵便局もプロだけど、左京区役所も素晴らしいと思う)、柳桜園でお抹茶を買って、美味しい煎茶を頂いてほっこりしたり。最後はロッカーと書庫の隙間に隠していた私物の本と書類を三つのバッグと大きな包みに纏めてタクシーで帰ってきた。
 温かいものが食べたくて冷蔵庫と相談の結果、ジャガイモとキャベツの味噌汁と、天津飯を作って食べ終わったとこ。こないだ雑炊にしたカニ缶の残りでカニ玉オムレツを作り、残っていたピーマンと玉ねぎを炒めたのに砂糖と酒と醤油と酢を入れてとろみをつけてアンにする。酢は米酢使いきってたからバルサミコだったんだけど全然美味しい。ちょっとマイルドな黒酢みたいな感じで。
 明日はいよいよ、家中の本という本および印刷物という印刷物を「持参」「送付」「待機」に分類して梱包し(注;うちは六畳に毛が生えたような神話空間ですが)、書棚を解体し、しかるのちに、ささやかな衣服について同様の分類を行いつつ保存状態を確認して必要があれば再度洗浄し、合間に食器を漂白するという一連の作業に入ります。雨みたいだし家に籠ってお茶でも飲みつつがんばるぞー!