一年間、何もかも放り出して異国の地で好き放題遊んでくる気分でいても、なかなかそうはいかないもので、人間とはまたごちゃごちゃとややこしいものよ。なあんて独りごちながら徐々に圧迫を強める事務処理に手を付け始めている(遅いっ!)のだが、それがまた曲者で、折に触れて周りの人々の温かさに感じ入る。
 細かい手続きしょうもない不安、嫌な顔せず相談に乗ってくれる(愚痴を聞いてくれる)友達とか先輩方はもちろん、いない間の家のことを気にかけてくださる大家さんには感謝の言葉もない。父と保険の相談をした時なんて、感極まって電話口で涙ちょちょぎれちったさ。
 ああ、放蕩息子(一応娘か)にはとてもなれない。きっと、ひとをしあわせに出来る知性と教養を手に入れてみせます。
 年度末のクライマックスから立ち直れぬままにグランドフィナーレがすぐそこだ。いつの間にかわたしは移動祝祭日になってしまったらしい。でも、やらなければならないことは山積み。実際問題、最後は独りになる。というわけで、いずれ人を幸せにする知性と教養を見込んで投資してくださるロータリーの効力の及ばぬ時のために、小さい時分から貯めてたお年玉を数えたりする・・。