水曜夜に寮の歓迎会にうっかり参上して、次の朝、風邪気味のときに安い白ワインをクレムドカシスで誤魔化したものを少量のおつまみと流し込みうっかりレバノンの踊りに加わっちゃったりするのが自殺行為だったことを悟り、でも懲りずに授業も出てボジョレーの集いに参加して、この報いはいつか受けよう…。
 ロータリーの集いに招かれてリヨンの小料理屋(ブション)を真似した小さなビストロへ。こちゃっとしたいい感じの店内いたるところに「ボジョレーヌーボーが来たぞ!」の旗と何故か女の子ものの可愛いランジェリーが掛かっている。緑のエプロン、赤の縁取りの黒いチョッキ、白いシャツに棒タイをメダルで留めて黒いフェルト棒をかぶったボジョレー村の職人組合の人たちが、首にかけた銀のカップボジョレーを乾杯して回る。スイスから来た兄弟のアコーデオン弾き(17歳に21歳だって、でも上手い!)がオーベルニュの歌を演奏すると、普段かなり飲んでも酔っぱらったそぶりを見せないフランス人が肩組んで歌いだす。お料理は、リヨン風にジャガイモと柔らかいソーセージをオリーブオイルと大蒜に少し酸味を利かせたソースで合えた温かいサラダ、雄鶏の赤ワイン煮、オーベルニュ特産のマッシュポテトとカンタルチーズを混ぜた「ラリゴ」を添えて、デザートに洋ナシの赤ワイン煮のタルト。ちょっと重かったけど楽しい雰囲気で美味しく頂きました。
 最大の失策はカメラにメモリーカードを入れていくのを忘れたこと。一生に一度と思ってしっかり記憶に焼き付けましたけどね。ボジョレーには不満はないのか、体調、今日は良好。市場でコルシカのみかんを二つだけ買って食べた。