丸一か月ほったらかしにしていると、過去に書いた自分の文章に非常に違和感があり、再び書き始めるのも「えいやっ!」という気分ですが、復活することにします。
 30日の昼ごろ京都に到着、妹の家に居候して携帯や住処の手続きに追われていたのがひと段落したところ。住むところが決まり、髪も切ってようやく、やんわりと帰国した者にふさわしいほっとする感じが出てきた。わがぺネロぺのアナーキーな生活時間ぶりとか、コジマの店員の恐ろしいほどの無知とかショックを受けたことは色々あるんだけど、逆カルチャーショックほど読んでて楽しくないものもないので、しばらくは少しずつ七月の旅行記みたいなものを写真たっぷりで載せることにしようと思います。

 こいつは19世紀末にボヘミアン作家・芸術家に大流行した「緑色の妖精」アプサント。ポルトガルおよびチェコで作られたものを、パリ郊外のおうちでバーベキューをした時にみんなで味見してみた。70パーセントというアルコール度数の高さ、幻覚を伴う麻酔的な酔い心地から、中毒性が強く、フランスでは販売が禁止されている(販売が、ということは消費はOKなのだそうだ)。少量のアプサントの入ったグラスの上に、スプーンにのせた角砂糖を掲げ、スプーンの上に一滴づつ冷たい水を落として角砂糖を徐々に溶かしながらお酒を割っていく。45分後にミントグリーンの、アニスとかハーブの香りの効いたさわやかな飲み物が出来上がる。甘くてすっきりしてるけど、かなり強くて毒性云々といわれるのもむべなるかな、ストレートで少し舐めてみたら、「ものすごく熱いものに触れてしまったときひやっとするような」感触だった。この妖精はちょっといたずらをしでかしていきましたよ。