行ってきました。件のラーメン屋である。
 左京区一乗寺のラーメン激戦区でもここんとこずっと注目株、夜のみの営業で一晩20万の売上もざらだったという行列の店だが、昼間の営業の開始・雨・恐ろしい強運の持ち主の同行などによってほとんど待たずにはいることができた。バイト先の元大家さんと雇い主の娘*1と私という、奇妙な女性三人組でバイトが明けてからいったのだ。
 念のため「小ラーメン」を頼んだ。麺が手でのばしたみたいな太い縮れ麺で、醤油のこってりしたスープ、たっぷりのもやしとキャベツ、厚い焼き豚、細かく刻んだにんにくの頂点に背油のとろとろがかかっている。麺の太すぎるの苦手だったのだが最後まで美味しく食べられた。もちろんがっつり濃いんだけど、あまりいろいろごった煮ではなく、すっきりした印象だった。そして「小」にして北海道育ちを満足させうるボリューム。
 そういえば、「にんにく入れますか」と訊かれ、すっかりラーメン屋のノリの私は「はい」と言ったら、野菜の量を聞かれた後に、もう一度、「にんにくはどうしますか」と訊かれた。???入れて、と言ったが、後で思えば、ああいった体育会ノリのマスキュランなラーメン屋に果敢に乗り込む妙齢の乙女たるもの、そのような後遺症お墨付きの刺激物など入れないのが常識なのかもしれぬ。でもここはラーメン屋、敢えて加えて食わせるというのなら加えず味わって食ったつもりになるのもいかがなもの。おにいちゃん、ちょっと乙女らしからぬ振る舞いを多めに見て頂戴・・・と、うーん、なかなか考えることの多いラーメン体験であった。加えるべきものを加えたことを、今はわりと後悔してますが。

*1:雇い主=コックさん≠元大家さん、雇い主の妻≠元大家さん