いま、80歳の老人がどんどん若返っていくという映画が公開されているようだけれど、NHK大河ドラマも一度時系列を逆にしてやってみたらどうかと思うことがある。
 というのは、流されやすいものだから、毎年、一月二月の間は今年は見てみようかなどと思うのである。ところが、主人公がなんとも情けない草食系男子だったりしてなかなか活躍してくれない。加えて、この時期必ず後の知将も猛将もなぜか思春期な困難に直面してたりして、それが初恋というのは誰にあっても陳腐でチープであらねばならぬらしい。それで毎度、新年度で忙しくなる前にすでにこの時期に挫折してしまうのである(まあそれだけでもないのだけど)。ようやく人並みに活躍できる頃になってみても人物相関図が理解できなくって面白くない。これだけ毎年鳴り物入りでやるんだから、照明がチープとか市場が妙にさっぱり小奇麗とかはともかく、お話がもう少し面白かったらいいのにと思う。
 それから話変わりますが、カナートのバレンタイン特設会場で、あれだけ手作りの道具なり材料なりをまあボリュームとしては揃えておきながら「計り」がないのにびっくりした。ボウルも、電動手動各種泡だて器も、ごむべらも、ケーキ回す台まで置いてあるのに。
 つまり、この時期に手作り☆なんていってるスイーツ♪な女子というのは、ボールの中に予め計量されて添加物までセットになったチョコケーキの素何かをうふふ☆なんていいながらかき混ぜてチョコかけてラブとか書いてちょっとハートの付いたようなこれも市販品のラッピングセットできゅっとしてきゅん★なんて言ってれば満足だとみなされているのだろう。だからハンドメイドには田舎臭くて不器用で気持ちで勝負よ♪で本命カレが愛のチカラで我慢して食べてくれるような、それこそ正視に堪えない乙女ちっくなイメージが付きまとってしまうのだ。嗚呼。ジャンポールエヴァンといわないまでも、実家でパパジョーンズとかアントステラなんかとは断然対等に張り合えるチーズケーキや焼き菓子を作ってもらってた私は恵まれて過ぎるのかもしれないけれど、それにしたって、折角労力をかけるのなら、女子たちよ、もっと上を目指そうよ。売場の人も、もっと勉強しなきゃ(少なくともあなたたちは二千円の電動計量器が売れるチャンスをかなりふいにしてるはずだ)!