今日ルーヴルでミケランジェロの彫刻みてて、どの角度が一番色っぽいかな―とか考えながら写真を撮っていた阿呆は私です。ちょっとおすそ分けしたげるわ!



 さて、お勉強がいまいち調子に乗らないので、午後をルーヴルで過ごし(なんて贅沢!)、夜は前にアラブ屋さんかなんかの前にかかってたポスターでゴーティエ原作の『キャプテン・フラカス』をどっかでやってたのを思い出し、調べるとそんなに遠くなかったので飛び入りで行ってみた。
 舞台が17世紀で、衣装や音楽をそれっぽく再現しているのを見たのは久しぶりで、しかも可愛い子役は可愛いし男前役は男前なのがまた嬉しい。
 旅周りの一座が、男爵のお家で雨宿りをしたついでにその男爵が意気投合して一座についてきて、さる侯爵家(公爵か)に呼ばれて公演するんだけど、その前にメンバーの一人が死んでしまい皆は意気消沈。そこへ、今までタダ付いてきてた男爵が舞台デビューする決意を述べると、女の子たちが「キャプテン・フラカス」という役名をつけてあげて、仲間は大いに盛り上がる。けど、男爵は演技はまるで下手なもんでリハーサル地獄みたいなことになり、かつそうこうしているうちにも三組くらいカップルが出来そうになってたり…、とその一方で、一座を招いた公爵はヒロイン役のイザベラを痛く気にいり、イザベラを略奪しようとするので、仲間うちの男の子を身代わりに立てたり、色女役の女の子が男装でキャプテンとともに素晴らしい剣の立ち回りを披露して乗り切ろうとしたものの結局本当に誘拐されちゃう。そこで、実は公爵は捨て子だったイザベラの兄であることが判明し、助けに行ったキャプテンは晴れて身分ある公爵夫人に求婚する。
 フェンシングのチャンバラが格好良く、それぞれの役が立っていて、たくさん出ているのに、程良く皆にスポットが当たりかつ、ごちゃごちゃの仕方がバラバラではなく、度々入る歌やギターは物凄く巧くはないが効果的で、全体にコミカルで余裕がある、楽しい舞台だった。
 ただ、コメディーの楽団の、典型的な役がそれぞれの役者に当てられていて、道化師とか聖職者役とか、色女とかヒロインとか、そういったのを意識的に使いまわしてパロディーしてるのが面白いと思うんだけど、私はその辺があんまり分からないのが残念だった。多分コメディア・デラルテの登場人物とかさ、こういうところに出てくる、この人はこういう役回りで、こういう話し方をして、みたいなのって一つの教養なんだろなーと思う。ちょっと勉強しますわ。