先述の森見登美彦四畳半神話大系四畳半神話大系(5)読了。若島先生のhttp://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/articles/094.htmlによると、失敗作とつまらない小説は違うそうだ。できれば前者であって欲しい。最後の方はとても面白くて説得力があり、そのためにどうしても前半は不可欠なのだろうが、どうも馬鹿正直にくどくどしい気がしてならないのです。一瞬一瞬は楽しいから、それでいいっちゃいいんだろけど。

野菜嫌いで即席ものばかり食べているから、なんだか月の裏側から来た人のような顔色をしていて甚だ不気味だ。夜道で出会えば十人中八人が妖怪と間違う。残りの二人は妖怪である。弱者に鞭打ち、強者にへつらい、わがままであり、傲慢であり、怠惰であり、天邪鬼であり、勉強をせず、誇りのかけらもなく、他人の不幸をおかずにして飯が三杯喰える。およそ誉めるべきところがひとつもない。