日本の5月4日のように、週末とメーデーに挟まれた本日はお休みである。もっとも学校の春休みは先週までだったので授業とかテストは普通にあるらしい。テスト期間は図書館が長くあいているのが有難い。今日明日中に、マイクロフィッシュの資料を学振の手直しのために読まなきゃいけない。ぼちぼち続けてきたアトリエも今日が最終日だしまあ気合入れていく。あとは昨日飢えかけたから買い物に行って緑黄色野菜を手に入れること。

先生は私が恋文を盗み読んだことを先刻御承知であり、私は先生がそのことを先刻御承知であることを先刻御承知である。今宵にかぎったことでなく、これまでの長いやり取りの積み重ねを通して、互いの先刻御承知が入り乱れている。けれども先生はそれを踏まえて喋ろうとしないし、私も「ぶっちゃけ」はせぬ。師弟たるもの、迂闊に肝胆相照らすわけにはいかないのである。―森見登美彦有頂天家族』―

 というのを読んだとき、膝を打ったものだ。踏み越えるのは簡単だしもう越えてしまってるようなものだけど、それをすると今までのルールの中での関係が全て無意味になることをわかって敢えて実際に飛び込むことはしない。中に行けば何があるかは完全に分かっていても、実際に行くのと留まるのの差は計り知れない。この狸は現代っ子(しかも結構都会の)の考え方をすると思う*1
 そんなわけで、私のつたない申請書に対して、「そもそもあんたは…」なんて、いっちゃあメタ的なことを決して言わずに、あくまで私の提示したフィールドの中で丁寧に指導しつつしっかり言いたいこと(かな?)も言下に伝えてくださる師にはただただ頭が下がるばかりなのである。

*1:田舎育ちは越えられると思ったらあまり考えずに飛び込んでしまうのよね。私、何度「言うな!」「それをいっちゃおしまい…!」て言われたことか。