美術

先日、二度目の四国に行ってきた。 徳島県は鳴門、大塚国際美術館、という実物大の陶板複製で恐ろしい数の西洋絵画が集まった美術館での国際学会に傍聴参加。この学会はとても面白かったー!のに加えて、美術館が思いのほか、なかなか凄いのでいろんな人にお…

さて、バルセロナ。目当てのドラクロワの回顧展についてのレビューは勿論やりたいし、石を投げれば当たる勢いでガウディに出くわして随分と彼の印象も変わったのでそれについても書きたいし、ドミトリーで一緒になった韓国の女の子二人組に恵んでもらった化…

天気がとにかく落ち着かない日々。30分家を出るのが遅れただけで、ひっくり返った傘を仕舞うのも困難なほどの暴風雨に遭うこともあれば、潤んだ空気を切り裂くような強烈な陽射しにくらくらすることも。 気持ちだけでも甘えた自分に打ち克つべく四時半起きで…

先日、新しいお散歩メモを探して書店の中を歩いていたら、アドリアン・ゲッツの『ヴェネツィアの陰謀』が平積みにされていた。おおーう、シリーズ三作目が出てしまった…私は積ん読状態の不憫な二作目のことを思い出し、何とか買わずに店を出た。フランスの国…

更新の間があいてしまったので、先週行ったロマン派美術館の写真でも。 仕事が一気に増えて、むきゃーどうもこうもない!!と思って、この忙しさに乗じて観ておかなきゃいけない展覧会等を消化してしまおうと思った次第。写真に挙げたのは常設展のある母屋だ…

パリ第一大学名誉教授のジャン・クロード・レーベンシュテイン教授をお招きしての、フランス近代美術シンポジウムを聴きに、朝から京都工芸繊維大学へ。セザンヌ及びその時代、広めにとっても1870年代から1900年代の文学・美術の様々な方法論から展覧会・美…

発表は、今回はファウスト連作。 反省点はさておき、ここでは文学専門じゃないのをいいことに、言いたい放題の感想を書いてしまう。おまけに発表じゃないから論理を求めてはいけませんよ。 ゲーテの『ファウスト』はあまりに有名だけど、これは有名どころで…

すぐに撃沈したいくらい眠たいのにぐずぐずしている。 姉弟子でもある先生が、きちんとやってればひとつのことなら叶うよ、私は、石に齧りついてでもこれで生きていくと思ってたから、とおっしゃってたのを反芻していた。それが気になって、本意もコンテクス…

危機感を保つのは難しい。ので、なんとかポジティブに頑張れんかなーと思いつつも、お菓子に手を伸ばしてしまったり買い物に行っちゃったりもする。THE BODY SHOPのクランベリーのリップバームを買って、蓋を開けては匂いを嗅いでみたりして、少しクリスマス…

修論提出期限まであと一か月!というわけで研究室ライフな週末です。 昨日昼間ちょこっと四条に出て、かねてより買おうと思っていたカシミヤのストールを入手した。椿のような紅梅のような鮮やかなピンク。そこで、高島屋のキャンペーンみたいなので、ラヴェ…

今朝から同居してるカメムシが見当たらない。 最後の砦、フリースのパジャマ、別名白熊を出動させる。明日の京都の最高気温は5度だそうだ。北海道人というと寒さに強いと思われがちなので、積極的に訂正しているのだけれど、道産子はそんじゃそこらの人より…

今やってる作業があんまりに肩も凝るし目も疲れる大量の単純作業なのを、思わず後輩に愚痴って、これはいけないと早めに帰って立て直そうと思ったのに、奨学金の返還手続きの話とかが出てきてますます気分がふさぐ。ふと思いついて、野菜スープに、チェコで…

聴覚はデジタル、視覚はアナログ、という話を聞いた。音楽は時間とともに、視覚イメージは一瞬で全体が把握される。 不思議とぴんときたのは、前日に日本美術の先生が、デジカメの映像とフィルムで撮影したスライドの質感の違いのことをお話しされていた時に…

美学会、西洋近代美術くらいはと思って今日の午後の分会に乗り込んだ。なんでこんな建物が同志社にあるの?という建物。赤煉瓦の荘重なホールに潜ることを期待してたのにがっかり。人数少なかったのもあり、私服は本格的に浮いた。 まとまっていなかったり興…

北京鍋 - みずやそら 妙に現実的な夢をみると妙にそれに近い状態になることがあるから、人には言わない方がいいのかもしれない。不親切を通り越し、もう失礼の域だった準備の不徹底、そんな状態になるまでに追いつめられるまでいろいろ迷って何も出来ていな…

うつらうつらと画集をめくっていたら ムリーリョの≪聖ヨハネに水を与える幼児キリスト≫(1675-80)マドリード、プラド美術館蔵。 前に見た時は子供ばっか見てたけど、この子ひつじ、なんて可愛いの!! これ、以前スルーしていたのにいきなり愛おしく思える…

演習発表原稿書き始め宣言!―というのは読んでくださる方々には全然関係なく、「勝手に言ってろ」って感じでOKなのですが、こうやって書いちゃったら今晩一言も書かずに寝ちゃうなんて出来ないよね?と自分に。 今日も研究室に居座っていたのだが、何時にな…

Rue89というフランスのニュース&評論サイト(Rue 89)の日本語版があることをクーリエジャポンのページで知った。スタッフによる日本語版用の記事がある。中に、『フェルメール展』批判(http://www.rue89japon.com/?p=545)。 言いたいことはわからんでも…

BnFのリファレンスサービスは凄い。ネット上で、「司書が質問に答えます」コーナーがあって、昨日の深夜に質問フォームを送ったらさっきもう回答がメールで届いていた。しかも網羅的で丁寧な。もっと早くから使っておくんだったわ。皆さん有能だし仕事のシス…

美術館スタージュはひと段落。企画展のカタログとか色々持たされて帰ってくる。 諸所の手続きを終えて四月に始めたとき、まだスタージュ(研修)というのが何なのかさえ分からない状態だった。何人もに訊いたけど納得いく答えが得られなかった。多分訊き方が…

シャンティィのコンデ城、絵画コレクションの一室の展示風景。19世紀後半に、革命でダメージを被った城を再建し、膨大な美術品を収集したオーマル公爵(ルイ・フィリップの息子の一人でめちゃくちゃ金があったもんで、オークションに現れては主だった作品を…

日本の5月4日のように、週末とメーデーに挟まれた本日はお休みである。もっとも学校の春休みは先週までだったので授業とかテストは普通にあるらしい。テスト期間は図書館が長くあいているのが有難い。今日明日中に、マイクロフィッシュの資料を学振の手直し…

シャンティィのコンデ城に遊んできました。パリ北駅から電車で30分弱、昔は王様や親戚一同が狩を楽しみ、今はパリや地方からやってきたフランス人がヴァカンスを過ごし、競馬が開催される。 これだけ天気に恵まれたらハプニングなんてどんと来いって感じの青…

幸運にも京都で周りの人間に恵まれてちょっとやそっとの気まぐれは気に留めないばかりか、どたきゃんなんかで応戦さえできるけれど、本来は予定が定まらないとか直前の変更とか、超弩級に不本意な人間である。美術館午前で抜けてきたのに1時半予定のアトリエ…

彼女は、薄いこげ茶の髪を腰までまっすぐに伸ばしたエネルギッシュな美人さん、学校の生徒とか集団を受け入れてガイドをしたり、見学&アトリエのプログラムを企画したりする部門にいる。デザートに、オレンジの皮をむいたのを、輪切りにしてシナモンとブラ…

美術館の窓からはモンフェランの旧市街が見える。 学振申請書思うように(元々「思って」もないけどさ)進まず、二つ三つ心配事が重なって、いっぱいいっぱいのまま今週も美術館へ。人とコミュニケーションを取るなんていう難解な仕事に回すエネルギーは削減…

美術館の半地下に従業員の休憩室があり、ご飯を持っていって落ち着いて食べられてコーヒーも飲める。来ているのは専ら受付・警備の人たちや研修生で、気さくな雰囲気。上の人たちは外で食べてるんだろうか。 フランス人の働いている人が、おべんとを持参する…

勇気を出して先生に推薦状をお願いしたら、ほぼ予想通りのお返事を頂き、締め切りの日にちまでぴったんこ、めでたし!までは良かったんだけど早速行き詰って、研究なんて無理とか就職も無理かもとか暗澹たる未来の切れ端のみがちらちらと脳裏をよぎり、肝心…

ちなみに、観てきたのはこんな作品。イーゼンハイムの祭壇画とそれにかかわるデッサンや同時代の作品。 エジプトの砂漠にて禁欲的な修行に励んでいた聖アントニウスが、様々な妄想や病気の悪魔の誘惑を受ける場面。イーゼンハイムの祭壇画は、巨大な仕掛け絵…

本日よりシリーズでクレルモン旧市街にあるカテドラル、聖母被昇天教会をご紹介します。大聖堂界隈はどこの街もそうみたいですが、狭い道に古い建築が比較的よく残る、雰囲気のある散歩道になっています。近くにはこじんまりとしたレストランやビストロが点…