さて、バルセロナ。目当てのドラクロワの回顧展についてのレビューは勿論やりたいし、石を投げれば当たる勢いでガウディに出くわして随分と彼の印象も変わったのでそれについても書きたいし、ドミトリーで一緒になった韓国の女の子二人組に恵んでもらった化粧落としが如何に素晴らしかったかなんて熱弁したいし、タパスと安ワインの素晴らしさについては実技付きで披露したい(って打ったら最初に「疲労死体」がでてくるんだけどどうなってんの私のパソコン?)のだが、いかんせん時間がありませぬ。
 さりとて写真は山ほど取りましたので一部御高覧奉りたく…今日は太陽光線を集めてみました。

 カタルーニャ大聖堂。目の前では蚤の市。最近蚤の市のひかり物を見て目を肥やすという、やはりいつ使うかわからない技術の習得に力を入れてます。

 その側の、もと貴族の館、だったっけ。

 カタルーニャ音楽堂。ガウディのライヴァルの作。住みたい!

 これはあれですぞ!

 あまりにも有名なサグラダ・ファミリア内部。思わず飛び跳ねたくなるくらい明るく開放的で、カメラを向けると観たときの印象がわりと再現出来てしまうフォトコンシャスな空間。ガウディの宗教観が気になっちゃうな。

 ちなみに、ゴシックの大聖堂の内部ほど、カメラを向けてみて改めて人間の眼の性能にため息をつきたくなる場所はない。多分中世のカテドラルが与える印象は、その中に身体を置いているけれど、その全てを把握することは出来ないという感覚に由来する不気味さであったり威圧感であったりする。

 ここは入れ物はまるでゴシックの大聖堂なのに、見通しがよく、どこに立っていても360度回転するだけで見取り図が描けてしまう。写真も驚くほど綺麗に取れる。かといって、視覚への刺激に特化してるみたいな印象を与えるわけではなく、むしろ触覚的、というか、全てが自分の手に届くような、触ってその肌触りや温度まで確かめたくなるような、目に愉しいぼこぼこに充ち満ちている。

 ところで、この一つ前までのは、どれもラテン十字形の交差部分を撮影しているのだけれど、ここの柱には、それぞれマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネという四人の福音書記者(新約聖書を描いた人)のシンボルをかたどった大きなガラス(七宝?タイル?)のメダイヨンがはめられているのが見えると思う。それで、私はルカ(シンボルはライオン)のメダイヨンのキーホルダーがあるに違いないから買おうと決意してお土産屋さんにはいたら、なんと作っていないらしい!私ならあの大聖堂を見せられて一つお土産グッズ作るならあれをモチーフにすると思うんだけど…勿体無いったらない。