久しぶりにマルガレットとミシェルのところにお邪魔して牡蠣をご馳走になりつつ、銀行とか家の解約についての作戦の手ほどきを受ける。五月から伝統的には牡蠣を食べない季節(牡蠣はrのつく月に食べる)になってるんだけど、意外に美味しいので文明の進歩も悪くない。白アスパラも頂いた。牡蠣とか白アスパラは、出来るだけ手をくわえずに自然の美味しさを限られた季節に食べるという楽しみ方をするものだから、日本では殊の外味わいにくいフランスの味覚だと思い、それも今回は最後かなあとしみじみ味わった。ミシェルは四月初めに大学病院にお見舞いに行って以来で*1、耳が聞こえなくなってから一気に年を取ってしまったように思えたけれど、話しているとそうでもない、全然ミシェルなのだった。おまけにマルガレットとは読唇術でかなり問題なく会話が進んでいる。手術して機械を入れるのに成功したら今度は日本語をやりたいとか言ってるのだから本当に恐れ入る*2

*1:病院という場所は日本に居ても嫌いで出来れば近寄りたくないのだが、そのときは行きたくなって一人で冒険してみたのだ。大学病院は日本のそれに比較しても勝負になるくらい分かりにくくて、何度も迷った。

*2:英語ドイツ語ペルシャ語を不自由なく話し、アラビア語ラテン語も分かるらしい。