今日は、遅くなったので簡単に野菜のスープを作ったのだけど、ニンニクがなかったからかしらん、肉をケチったからかしらん、驚くほど味が決まらないで焦った。大人しく二個目のスープキューブを投入すれば良かったものを、塩コショウに始まり、カレー粉、トマトペースト、酒なんぞちびちびと試して、醤油に手を伸ばしかけたときに、ああ、料理というのはこうやれば失敗するなあ、とリアルに腑に落ちた。普段はごくシンプルなものしか作らないし、食べたい味がはっきりしてるから、こんな泥沼にはまることはほとんどない。それだけに、漠然と味を決めようと思って結局なんとか何らかの食べられるものになったスープというのは、どこか教訓的な味がするものです。
 ここ二日、師匠筋にあたるお二方から別々の機会に、「研究は孤独なものだから」と言い諭された。たぶん、私は、孤独を恐怖しており、そのために人の輪に溶け込もうと苦手な人的交流を頑張ってみたり、すきあらば寄り道してしまったりする傾向にあり、それがただでさえ遅れがちな研究を集中して進めるためには著しい障害となっている、ってな合意がどこかで成り立っているらしい。いちいちその通りであるので言葉もない。こんな生活指導じみた言葉を頂くのは何とも情けない限りだが、さらに情けないことにはそれが全くもって的を射ているということだ。もうこの際なのでウェルカム孤独!!