昨日の夜からこのかた、ひとりでいるときは本にかこつけて湿っぽくなっては寝て、かわるがわる怒りと諦念と悔しさと焦燥と空虚さをやり過ごそうとして、そして基本的にひとりでいる。
 二時くらいにようやく起きだして、三条のタリーズでアボカドホットドックとアイスコーヒーでブランチをとって、村上春樹訳の『ティファニーで朝食を』の最初の三ページくらいを読んで、いっそのこと社会人ならぜっっっっっっっっった履けないような靴でも買って散財しようと思ったのに、そんな心躍る靴が売ってない。結局いつも通りな感じで秋物をみて、物の多さに疲れて、どこでもなんかいたたまれないような気分になってピアスと本だけ買って帰って読む。九時くらいになって、さすがに何か食べなければいけないだろうと思ったんだけど、何を想像しても全然食べたい気持ちにならないしアボカドとトッポ買ってきて食べる。

獣の奏者 外伝 刹那

獣の奏者 外伝 刹那

 中学生くらいの時に出会っていたかった『獣の奏者』のシリーズに新刊が!!(ところでこの外伝は、どこに置きますね、本屋諸君?)今この瞬間にも、きっと自分は一番大切なやるべきことをやり損なっているに違いない、というイアルの不安が胸にすっと落ちる。多分徹底的に失敗してるのが10くらいあったとして、そのうち自分で気付いてしまうのは1個か2個なのに、その2個が何百回も戻って来て私たちを押しつぶそうとする。