「パスタ切り」やった!パスタを切るんじゃないよ、パスタ「で」切るの。村上春樹の主人公しかしないもんだと思ってたわー。
 こんな没コミュニケーションのわたくしに、ご飯でもパンでもラーメンでもないパスタを茹でている、しかもスパゲッティより二段階細いディチェコのフェディリーニを茹でているたった六分弱の間に電話を掛けてくれる奇特な方があって、まあそれは他でもない妹君であったりするのだが、しかも予めのメールの返事であったりもするのだがまあいい、それで私は「いまパスタが茹であがるので」とやったわけです。ひゃあ!ちょっと有頂天。
 有頂天といえば、我が家ではそういうののちょっと軽い症状を「うかれポンチ」とか「おだっちー」とか呼ぶのだけど、内地では「おだつ」という自動詞を使わないらしい。「おだてる」は言うけど、こっちの人は「おだてられる」ことはあっても、みずからおだったりはしないのだそうだ。「おだって〜する」は、多分「調子に乗って〜する」になるのかな?なんだかニュートラル過ぎて冷静に非難されている感じで淋しいことこの上ない。

クレーの《大はしゃぎ》。おおはしゃぎは、ドイツ語ubermut(最初のuの上にてんてん)というのだと知ったこの一枚は、なんかちょっと不吉な感じがするねえ。正義の味方の主人公が敵を倒して止まらずに味方にまで牙を剥きはじめるような。
 ちなみに今日のパスタはカンカンパスタと俗に言う、ツナ缶とトマト缶をニンニクと玉葱と鷹の爪とオリーヴオイルで煮込んだソースでした。