お天気素晴らしい一日!空気は清澄、昨日もさもさ降ってた雪が程良く残ってキラキラ。

 明日モンペリエでファーブル美術館のコレクションと『カバネル展』を見に行くので、予習しようとオルセーに向かうも、最寄り駅に着いた時から、雪で明るい街並みに見とれて、思わず橋の方まで大回りして写真をとる。

 オルセーでは彫刻からはじめて(先生が授業で19世紀の彫刻があまりに不遇をかこっているとこぼしていたのだが、考えてみると何にも知らないので)前回みた特別展以外の場所を網羅。オペラの模型を見てたら何ともいえずに興奮してきたので(あんなでかいからくりのおもちゃみたいなのが現実に存在してるのよ??)、このまま国立美術学校のギャラリーで開催中の『シャルル・ガルニエ展』に飛ぼうかと思ってんけど、地下講堂でジェローム関連の研究会をやっていたので、そちらにする。
 ところで、今の時期もオルセー美術館には日本の方々をよく見ますが、上階は改装中、モネが大方グランパレにいってて、特別展はなにやらけったいな画家の回顧展っぽいのでちょっと外れくじを引いたような気分になっていらっしゃるかたも多いのでは。そういうときには、是非そのけったいな『ジェローム展』冷やかしてみることをお勧めします!いわく言い難いまでにあからさまな19世紀後半の煮詰まった不健全な趣味にびったんこの作品を売りまくってアメリカ人相手に大儲けしつつ、画家ってなんだろう写真ってなんだろう彫刻って何だろうって凄く一生懸命に取り組んでいた画家の全貌を知るという、こんな機会でもなきゃ出来ない貴重な経験になること請け合い。展覧会紹介ビデオはこちら→http://www.musee-orsay.fr/fr/evenements/expositions/voir-ecouter/video-de-lexposition-jean-leon-gerome.htmlスペクタクル歴史映画との関連とか版画家や写真家にジャンジャン複製させて売ってたこととか、面白い視点がたくさんある。
 今日のコロキアムはその特別展に関連して、各界のもう結構偉い人たちが20分ずつくらいしゃべって、興味を惹かれるものもあり。最初から見ればよかった。そして明日聞けないのは残念。

こういうイメージを出す度に、男性の発表者はとてもお上品に、直訳すると「次に、あまりこのような場所でお見せするにはふさわしいとはいえない作品かもしれませんが勇気を持って皆さんで立ち向かいましょう」みたいな口上を述べ、それに皆律儀に少し笑ってあげる、というやり取りが生じるのが、なかなかはた目から見ると奇妙で笑えた。