2012年が皆さまにとって平和で実り多い一年でありますように!今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 例年通り西暦に一日遅れて自分の一年も明け、美味しいチョコレートなど頂きながら今年の抱負などを考えておりました。具体的には書かないけど、結局のところ、小さな努力を怠らないで前進し続けることで、ちゃんと中身入りの自信を持って積極的に生きる!っていまさらですが。人より長く勉強させてもらってる立場からいうと、「難しい言葉で煙に巻く」方法に頼らずに、「単純でわかりやすく口当たりの良いもの」の強力な力に対抗しなきゃなあと思う。
 さて、ここからはシャモニーのお山の写真。

 シャモニーの地方は谷間に町が並んでいて、その両側にゲレンデが広がっている。少しリフトにのると、この風景。ヨーロッパの冬の完璧な快晴、となると、太陽が低く影が伸びるので、特に横から陽が差す雪面のテクスチュアが美しい。一切音楽がかかっていない上、標高が高いので耳が少しおかしくなっていて、このきんと張り詰めたような無音の世界で、スピードに慣れた視線を雪の上に這わせて滑降すると映像が非現実的でちょっとしたトランス状態になりそうなくらい。
 とは言っても、圧雪した斜面はそれほど多くなく、雪は新しいものではないので、水気を含んでやや重たい。そういうところを皆が通るとかなりボコボコの斜面になってしまい、北海道の新雪に甘やかされた私は最初尋常ならぬ苦労を強いられた。始めてこのコース外を、状態のいいところと同じスピードで飛ばしたら曲がり切れなかったり片足を取られたりして、二十代後半にして自分でも見事と呼べるような転び方を次々に繰り出し、その後ようやく曲がり方を掴みそうになったところで、また調子に乗ってスピードが上がってしまい、その独創性に思わずリュックを背負ったお兄さんが駆けつけてくれるような転倒を披露、まあそんなこと言って感心するのは怪我をしていないことだが、幸か不幸か今回の同行者は予想に反して前人未踏の道なき道を行きたい子だったりしたので、やたらと練習する機会に恵まれて、最終的にはこぶこぶを攻略できたのではないかと思う。スキーって、状態のいいところを飛ばすだけじゃなくて、雪の質とか配置とかを滑りながら対話するように確かめながら、それにあった姿勢を取って進むところにまた楽しみがあるんだな〜と新たな発見をしました。

 一度グランモンテという、私の滞在した街からすぐのスキー場の一番上にのぼった時。アルプスの屋根の拡がりが見える。

 この一番上から下まで降りるのは、かなり急斜面でしかもぼこぼこで、どこがコースなのかそもそもよくわからないし、皆普通にコースアウトするしでもう気が抜けなくて大変。でも意識的に休憩をとりつつみた景色は一生ものだった!始めて氷河も見た。