遅くまでやってた仕事は明日の朝最終確認。最後の最後で一晩寝かせるという余裕は、もうぜーーったい必要なんだと思う。もう騙されないぞ!とはいえ、ようやくほんまもんの秋の到来らしいのをよいことに、最近になく少ない睡眠時間で珍しく10cmヒールで随分長い間研究室やら書庫やら地下やらと出ずっぱっていたら流石に疲れた。最近背中に来るから要注意だ。しかし先週木曜に一回奮発して銭湯を奢ってやってサウナでのんびりしたら、それだけで肌の調子は滅法よい。まあ半分以上思いこみ療法なのだが、私の思いこみは良い方面にしか発揮されないし(板チョコ一枚食べて4時まで起きててもいきなり次の日ニキビで北斗七星が出来たりはしない!)、人に布教するといっても妹に自慢するくらいだから無害もよいとこ。
 新刊だそうで、早速手に入れた。

金の仔牛

金の仔牛

 佐藤亜紀の小説を読む時って、いつも自分ってLucky fewかもってちょっと意地悪な悦びを覚える。まあ物理的にも恐ろしいことに新刊なのにどうやらジュンク堂の、しかも自転車でのアクセスの最悪な四条店に行かなければないというので(情報源はネットと近くの本屋)アマゾンを使ってしまったのだけど。そもそもこんなに面白い小説が翻訳じゃなくて、よくチューニングされた日本語でもとから書かれているのがもう贅沢だわって思う。この度の舞台は18世紀初頭のパリのバブル、しょっぱなからテンポが軽妙。下手すると一晩で読んでしまいそうで、勿体無くってちびちび読む。けど、文字が速く進みたいというのにちびちびと手綱でとどめようとするのもそれはそれで勿体無くて悩ましい。