後輩の送別の席があり、参会させていただいた。
 なんだかんだ、お茶は大きかった。表面上は全く関係ないけれど、お茶にのめりこんだ経験がなければ、映画に飛びつかなかったかもしれない。美術史をやってたかさえわからない。現実に向かう姿勢、人やものの見方の核の一つと言っていい。それが、難解な哲学書でなく(確かに思想は言葉で太刀打ちできないくらい難解だけどさ)主客の出会う場で、しかも、お茶とお菓子という、いわば「おまけ」的なひとときに集約するのだから恐ろしい。うつくしい国云々に吸収されうる生易しい代物ではない。簡単に離れていいものではない。
 表面的な多忙と一時の気晴らしにかまけて駄目人間になりかけてる自分に喝。