フランスの大学に問い合わせる時、私は、慇懃無礼すれすれの丁寧なメールを打つ。学生の身分では、下手に気取って失礼をするよりは、滑稽な程に丁寧なほうが誠意は伝わりやすい、と茶道部で叩き込まれた手紙作法を横文字に応用しているまでだが、これが今までのところ意外と有効である。すなわち、返事がちゃんと来る。ちょっとでも隙をみせるなということなのかな。ただまあ、返事は、ずっと略式な表現で来ることが多い。傾向としては教授より事務のが簡単だ。
 ところが、一昨日事務に資料の請求をしたら、物凄い格調高い感じのが返ってきた。私のと比べても「かしこ」と「あらあらかしこ」くらいは違う(お茶ではこういう軟弱な表現は禁止だったけど)。少し感動して、早速表現を盗んでおく。ひょっとして馬鹿にされてるかな?でもいいや、それはそれで面白いもの。

 大学院の二回目演習発表は本気で延期を検討中。選択に迷ったら大変な方をえらぶんだよ、と言われたことがある(元ネタはイチローらしい)。私は、比較的周りの理解と助けが得られそうでかつ楽しそうな方を選びたいんだけどな。でも、もし上手いこと行かなくても、彼のような考え方もあるということに支えてもらえるから安心だ。たぶん。