ロータリー財団奨学生のためのイベントで週末はパリにいた。地方で二週間過ごしてみてから改めてパリにくると有難みが違うわ。夕暮れ時のバトームーシュでベタな観光コースを辿ったり路上観察めいたラリーでパッサージュを歩いたり、パリが前より好きになった。写真はバトームーシュより。それにしても、学生証に美術史専攻の記載があると(美術の実践でも同様)、ルーヴルを始めとして国立の美術館の常設はどうやら無料で見られるらしいのだ。(公立クラスなら学生ってだけで無料っぽい)ちょっと前から復活のオランジュリーでは、入り口では並んだけれど入ると「あなたは無料よ」と言われた。こういう所は日本はフランスの射程の長さ、視野の広さに全然及んでないと思う。自分のところの学生にケチケチしないで勉強させることで、文化学芸を豊かにして、それは結局新たに才能の卵やら観光客やらを呼び寄せて国の財産を増やすことに繋がるってことが当然の前提なんだろうな。こういうの、どうよ?

 自由時間が全くないものと思っていたので、下調べせず、ぽっと暇になった隙にグランパレで開催したばかりのクールベ展を観にいけなかったのは失策だが、一月までやってるからまた機会はあるだろう。オランジュリーのモネの睡蓮は思っていたよりずっと素敵だった。楕円の空間には、天井から自然の光が上手く取り入れられて、雲が通り過ぎ日差しが強くあるいは弱くなるたびに表情が変わるnymphea(モネの睡蓮はロータス/ロテュスじゃないのだ。でも私は間違えてニンフェットって覚えていて、恥ずかしくて死にそうになった。ロリータじゃない!)の真ん中を回遊することが出来るわけ。ちょうど天気がくるくる変わる日だったのでちょっとわくわくした。