どうしても気になることがあってね。
 En faitの乱用である。英語のin factで、スペインとかドイツの留学生がよく使うなと思ってたら、フランスの学生がそれどころじゃないのだ。これが、私一度気づいてしまうと気になって仕方ないのよ。本の借り方とか教えてくれる時も、週末の予定話す時も、先生に聞かれた時も、オンフェットオンフェット下手すると息継ぎする毎に発音している。
 「実は」くらいで習ったと思うんだけど、「実はね」では重すぎる。「ていうかさー」とか「それがさー(若干北海道弁)」とか?ショートフィルムの上映会にいったんだけど、壇上で説明してくれるときもこればっかり聞こえてしまう。「さてー」?「というのもー」?(いちいち語尾に余計なのがつくのは、時間稼ぎと少し南の方の訛りの相乗効果で必ずfaitのあとに入る小さいウを再現してるのです)論理的つながりも曖昧、ひとつの訳語を充てるのはちょっと不可能な蔓延り様。この地域に特異な現象なのか、若者全般か、フランス語全般に見られるのか、他のインドヨーロッパ言語のそれにあたる表現も同様に使いまわされているのか。聞き様聞き真似というか、それっぽいタイミングで口にしてしまっては何となく恥かしくなるので早く解明したい。