大学共通の運動機関??みたいな所の主催のスキーに参加。交通・昼食・リフト・指導・板込みで20ユーロのセットで、八時に出発して貸切大型バスで一時間強の山で、お昼休憩挟んで滑り続けるので、とてもリーズナブルだと思う。
 コンディションは私の経験上でも最悪の類で、下はがりがり、吹雪と雨の混じる暴風で、前の前のリフトが見えないくらい。むしろリフト運転してるのが不思議なくらい。ホワイトアウトとか、南極のスコット大佐を悩ませたブリザードとかが容易に想像できるかも。山を知らないのでとにかく迷子にはなれない、と前の子に必死についていく。しかも滑り始めると前の二人くらいしか見えないから、はぐれそうでなく、かつ勝手な行動を取りそうでもない、ジャストな余裕を備えた「前の子」をリフトの乗り降り・滑り方・交友関係等をみて吟味する。かなり上手いドイツの留学生達が、じき別行動を取り始めた。13人が8人になったが、先生は「はぐれた人がいるようだ」とあっさり諦めて8人で続行。だれかが言ってたけど「生き残るためのスキー」だった。
 それでも、素晴らしかった!思えば凄く久しぶり、雪を確かめながらスピードに自分の感覚を合わせていって、止まってても迷子になりそうなくらい視界のない所で結構なスピードを駆るのだけど全然怖くないのだ。自分が、これっくらいの速さで走るのが当然の生き物になったような気がする。そして稀にふわっとしたいい感じの雪を通りかかる楽しさといったら!
 おまけに、普段何かとハンデのある戦いをしなきゃいけないから、こういう時に、何も努力しなくてもヨーロッパ人並み、その辺の下手なフランス人以上、というのが、不純だけど、非常に気持ちよかった。ゴーグル取ったときに周りの生徒とか先生が、私がアジア人なのに若干驚いた顔をするのをみた時には、ざまあみやがれ、と思ったね、脈絡なく。
 ちなみに、今日いったところは、音楽がなく、放送もなく、案内板の類も煩くないのがとてもよろしいと思った。ヨーロッパはみんなそうなのかな。
 いずれにせよ、手袋も上着もずぶずぶになりながら、自分がどうやらかなりスキーが好きだということを再確認したのでした。