エイプルリフールだからと幾つか下らない作り事を考えてみたんだけど、想像力の限界を感じてしまった。世の中には、両側をシャンパンの製造元のお城が固めている通りとかそこに更に住んでいる人間とか昼夜そのキラキラした飲み物を振舞われる食事会とかトイレブラシもって痴漢に襲い掛かる女とか、そう、色々と信じられないものが存在しているのだ。手ぶらで行って瓶余計に持って帰ることになったなんていったら、嘘、って思うでしょう?まあ真偽はどちらでもよい。

 ロータリーの奨学生同士の会合は今回が二回目。奨学生も上の人たちもどうしても凄い人ばかりに混じって集団行動しなければならず、その間は私にはかなりきついんだけど、帰ってくると猛烈な疲れと共に、なんだかすっきりして自分のやるべきことが見えた気分になるから不思議だ。
 シャンパンBOIZELのカーヴでシャンパンの種類の違いとか葡萄の配合の仕組みとかを教わった後、金色とピンクのを味見。代々の王たちの戴冠の場であるランスの大聖堂では、初めて教会の中で写真を取るという暴挙に出てみた。皆と一緒だったから気が大きくなっていたのさ。この写真は、西面のファサードの内壁、つまりは入り口を中から見たところ。皆がお尻を向けるこちらが聖人の彫刻で飾られていることは例外的なのだそうだ。普通はオルガンなんかがあって、バラ窓のステンドグラスに具象的な物語があるくらいで、人の形の彫刻は確かにあまり見たことがない。
これは1814年に燃やされたところではないかと思う。一次大戦始まって早々、爆撃で屋根裏を支えていた木の構造が破壊され、今はコンクリートで修復されている。ステンドグラスの鉛も溶け、ぎりぎり避難の間に合った東側の内陣の一部を除き、13世紀に作られたものは残っていない。
この上のほうがオリジナルのステンドグラス。
ただ、身廊(だったっけ、横のとこ)のガラスが妙に明るくすっきりした装飾になっているのは、修復が済んでいないからというわけではない。

18世紀の古典主義の時代に、野蛮なゴシック様式のステンドグラスが嫌われ、壊され、より相応しいものに変えられたらしい。光の世紀のおフランスの蛮行みてやったり、だな。