結局イタリアは一人旅になる。何故かテンションが非常に上がるんだけど、一人旅はちょっと浮かれかつ緊張していかないと成り立たないのでよし。エールフランスによる明日までの期間限定予約キャンペーンを利用して、格安ではないけど、七月の観光シーズンとしてはかなりリーズナブルにパリフィレンツェ往復をたった今購入した。それまでおよそ三時間ぐらい迷いながらあれこれと予定を立てて至福の時を過ごしました。Quant'e bella giovinezza!!日本人向けの治安についての注意とか見てると、フランスでのほほんと暮らした後で大丈夫かしらと不安になるけど。挨拶代わりにナンパされるそうだ。私どっちかというとラテン顔には弱いから勘違いしないように気をつけなきゃ。
 入り口はヴェネツィアと迷ったんだけど、端っこより真ん中の方がほかの都市への移動が便利かしら、とか、船とかで移動する街は勝手が分からないといきなり迷ったり時間ロスしたりするかしら(私の襲撃を恐れたヴェネツィアの市民によって海のあの棒っこが悉く引き抜かれてぬかるみに嵌ったりとか!)、なんて非常に素人な想像力を働かせてみた。
 ドラクロワはあの頃のそれなり以上の画家には珍しくローマを見たことがないのだった。私はきっと、赤タイツにマントをつけたボルジアの美青年が馬を駆った通りを抜け、炎天下を並んで、ヴァティカンのラファエロの壁画とか見られるんだ!あとはラヴェンナのモザイクとか、見たいな。アドリア海も見たい。ヴェネツィアのソッテポルテロというらしいトンネルのような小路を迷って、須賀敦子のようにいきなり野外音楽会に遭遇したりしないかしら(これミラノだったっけ)。
 今夜は少し脳内地中海で興奮気味。まだ風邪治りきってないからハチミツ入りのミントティーで地中海気分を壊さずに沈静を図ります。