パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)


 計画経済下のソ連のパンツ生産(というより非生産、というべきですか、かくして、女の子たちは家庭科の必修で最初にパンツの縫製を学び、恋愛小説には東欧や東ドイツ製の明るい色でレースの付いた下着がことに及ぶにあたっての魔法のように登場するらしい)に始まって、便所のカミサマ事情、アンネの日記論、アダムとイヴはイチジクの葉っぱをいかにして用いたか問題、そしてユーラシア大陸全域に広がるスカート文明とズボン文明のせめぎ合いへ。スケールが大きく、かつ細かく、とっても楽しめました。こっそり友達に話したくなること請け合い。