手のひらが先っぽから砂になってさらさらさらさらと風に飛ばされてしまうような、そんなありふれた映像なのだけど、確かにわたしの一部だったものがもう半分以上なくなってしまって、気づいた時にはみるまに失われていく、失われていくのをみるしかない。眠れないでいると、ふとそんなイメージが頭の中に描きあがったのを見てしまった。もっと早く気づいていたら止められただろうか。淋しい淋しい淋しい淋しいって30回ぐらい言った。ただの駄々っ子みたいだ。