『ライラの冒険〜黄金の羅針盤』の映画観たんだけども、さっぱりだった。あれだけ込み入った話のエピソードをすべて拾い上げようとするものだから全編通して予告編観てるみたい。私がライラの年頃の子供だったとしても、感情移入もできず物語の全貌もつかめないまま終わってしまうと思う。映像向きの華やかな道具立てに事欠かないうえ、個々のキャラクターは説得力があるのに勿体無い。ちょっとその辺のファンタジーにないよく錬られた世界観が魅力的なのに、それが立ち上がってこない。かといってそれに代わる面白さがあったとしても私には分からなかった。
 ということで、お勧めとしては、予告編をネットで拾ってニコール・キッドマンのコールター夫人姿などを拝んで、もし興味と時間があれば原作をめくってみてはと思う。はりぽたほど簡単には読めないだろうけれど。
 ただ、これまた『ダ・ヴィンチ・コード』のDVD観て*1、はたと気づいたことが一点。原作(オリジナル)読む→なかなか進まない→展開はゆっくり→映像(音声英/字幕仏)で観る→しばしば理解を超えたスピードでしゃべられる→余計に展開が速く感じられる、というプロセスの効果は思ってる以上のものではないか、と。本を読んでるあいだ、映画を観てる間にも時間が過ぎてるわけで。

*1:「私もヴァカンスの間テスト勉強ほったらかしだったよー」って言ってるのに、念には念を入れて友達が貸してくれました。勉強しろよ、ふたりとも…