本のとびら

先述の森見登美彦『四畳半神話大系』(5)読了。若島先生のhttp://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/articles/094.htmlによると、失敗作とつまらない小説は違うそうだ。できれば前者であって欲しい。最後の方はとても面白くて説得力があり、そのためにどうして…

河出書房『文藝』春号、恩田陸さんの対談とかインタビューとかを眺めた。少し共感するところがあります。そんなにちゃんとは読んでないけど彼女の作品では、『夜ぴく』はやっぱりすごいと思う。あと、妙にひっかかるな、という感じですきなのが『三月は深き…

三歩めにそっと歯を叩く。ロ。リー。タ。ロリータ (新潮文庫)作者: ウラジーミルナボコフ,Vladimir Nabokov,若島正出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/10/30メディア: 文庫購入: 19人 クリック: 941回この商品を含むブログ (320件) を見る今冬の私限定課題…

夢をみてボルヘスの講演を思い出す。七つの夜作者: ホルヘ・ルイスボルヘス,Jorge Luis Borges,野谷文昭出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1997/06メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見るたまに訪れる夢はいつも私の意志に無関…

読み終えた。かなり予定調和的だけど、クリスマスを前に、ふくふくとした幸せな気分になれる逸品です。文章はキレがあり、伏線は易しい。終始にんまりである。 『本の旅人』の中に著者と大森望との対談が掲載されており、その中で、京大生的な日常と学生街が…

デイヴィド・リーンの『アラビアのロレンス』。どこにも時間が書いてないので怪しいと思ったら、おいおいどこまで長いんだか。演習までに見終えられなくて宙吊り。どの道、一度ではとても消化できていないので、また思いっきり寒い日にでも時間をつくって、…

キャロル・リードの『第三の男』をなんとなく観た。ずっと前から何故か観なければと思っていた理由を、思い出した。引用されまくってほぼ一人歩きしている有名な台詞だ。 ボルジアの治世には毒薬が蔓延り、陰謀と暗殺が渦巻いていた。だが、芸術が花開いたの…

寒くなってきた。大学で多分一番暖かい付属図書館に居座り、昼寝したり本を物色したり、平和な日々である。 暇ができるとまず訪れるのはヴェネツィア。海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集)作者: 塩野七生出版社/メー…

バイトがキャンセルになって、降って湧いた休日は奈良へ。iPodが行方不明なので、音楽の代わりに100円で買った文庫をお供にする。アクロイド殺人事件 (偕成社文庫)、おそらく、最も犯人の知られたミステリの一つ。私ももちろん犯人を知っている。この手のア…

北のほうはどんどん紅葉が進み、高野川沿いの桜と高野集合住宅のポプラの葉がからからと揺れているのに、毎朝心の中できゃあと賛辞をおくっている。大学の側のイチョウも緑を残した色付きが清清しい。(でもなんで銀杏は下から黄色くなって西側が残るんだろ…

久しぶりにけいぶん社に立ち寄ってみた。 まだ入手していない来年の手帳を物色するのが目的。ここずっとDelfonicsの絵本のような装丁のを愛用していて、使いやすいし大学生協で安く買えてよかったが、今年はこれというデザインのものに出会えないので思い切…

フィネガンズ・ウェイク 1 (河出文庫)作者: ジェイムズ・ジョイス,柳瀬尚紀出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2004/01/07メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 118回この商品を含むブログ (68件) を見る ここに紹介致しますは、大陸を越えて更に西に愛蘭の…

『のだめ』の新刊、読んでしまう。ちなみにここはもっと真面目なコーナーにするつもり。

石井桃子訳『くまのプーさん』に、「木曜日おめでとう。」という不思議なあいさつが出ていた。なんとか腑に落ちたのは学校で英語を習ってしばらくしてからである。発見したといっても、発音が子音一つ違いの駄洒落、というだけなので、実はもっと秘密がある…